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【働き方の未来図♯3】自律した社員が増えるヒントに。NTTデータの若手コンサルタントに見る、キャリア形成のために行うチャレンジ

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【働き方の未来図♯3】自律した社員が増えるヒントに。NTTデータの若手コンサルタントに見る、キャリア形成のために行うチャレンジ

会社と社員の“これからの関係性”を考えるシリーズ企画「働き方の未来図」。この企画は、会社と社員の関係が「大人」と「子ども」の主従関係から「大人」と「大人」の関係へとシフトする中、取材記事を通して、これからのキャリア開発を考えてきました。
最終回となる本記事は、「働き手の視点」として、企業で働く若手社員の方に取材。社員も「大人」になる未来、つまりは社員一人ひとりが自律したキャリア形成を求められる中、現場の若手社員は何を考え、どんなチャレンジをしているのか、その思いを聞きながらキャリア開発の未来を考えていきます。
今回訪れたのは、NTTデータ C&S事業本部 コンサルティング事業部。ここで、デジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組む事業会社や組織に対して、DXの観点から人材育成や組織変革のコンサルティング・アドバイザリー支援を行う田端志織さん、井出未来さん、久保真衣子さんに、それぞれの想いや現在のチャレンジを聞きました。また、同事業部ではProfileXT(PXT)も導入。こういった人材データの活用によるキャリア開発の可能性についても、3人に率直な考えを尋ねていきます。
目次

3人が行うキャリアのチャレンジ。「机の付箋」は何を意味するか

今回取材する3名は、同じ部署に所属し、人材・組織支援のコンサルティングを行っています。田端さんは入社10年目、井出さんは5年目、久保さんは3年目と、世代もキャリアもそれぞれ違う立場です。

そんな3名にまず聞きたいのは、自身のキャリア構築のために「いま、どんなチャレンジをしているのか」ということ。そして、そういったチャレンジの原動力となる「仕事のやりがい」をどこに感じているのか、です。

というのも、会社と社員が大人と大人になるには、社員が自律し、能動的にアクションを起こすことがカギ。ここにいるみなさんは、どんなことをしているのでしょうか。

3人の中で一番先輩に当たる田端さんは、6年前、新しいことをやりたいとみずからこの部署へ異動。それ自体もひとつのチャレンジですが、昨年からはこんなこともスタートさせたといいます。 

career development_3-2.jpg(「能動的に学ぶことで、責任への意識変化が起きた」と語る、田端さん)

「昨年から大学院に通い、人材・組織開発について学んでいます。そのきっかけは、特に欧米の外資企業と関わるときに、この分野の大学院を出ている方がとても多くて。理論や知識が圧倒的に豊富だったんです。私はその分、『実践知』で勝負していこうと考えたのですが、やっていく中で理論の重要性を日に日に感じ、大学院へ行くことにしました」

大学院に通い出したことで、意識の変化もありました。それは「自分のキャリアを自責で考えるようになったこと」。田端さんは「自分で能動的に学ぶ中で、責任への意識も変わって来たのかもしれません」といいます。この言葉は、社員の自律を考える上でのヒントになるかもしれません。

なお、田端さんのチャレンジの根底には、日々の仕事で感じている人材・組織開発の“やりがい”があります。

「人材・組織の課題を見ると、ほとんどの場合、悪者はいないんですよね。全員が良かれと思ってやっていることが多い。でも結果的に、現場と上流で意思疎通がうまくいかなかったり、事業部ごとの文化の差ですれ違いになったり。そうやって『悪者がいないのに起きている問題』だからこそ、私たちが一人一人の思いを汲み取って走り回る。そこにやりがいを感じています」

一方、5年目の井出さんは、日々自分の価値やスキルと向き合うために、別方向のチャレンジをしているとのこと。

「私たちの事業部では、業務内容や経験年数に応じてコンサルタントそれぞれのコンサルフィーがあり、それはいうならば、お客様からどのくらいの期待や評価を頂いているかという数字でもあります。その数字を付箋に書いて机に貼って、毎日目に留まるようにしているんですよね。そうすることで、本当に自分がその価値を出せているのか向き合おうと。小さな心がけですが(笑)」

career development_3-3.jpg(自分の仕事に対する価値(バリュー)に強く意識している、と語る井出さん)

この数字はまさに「いま自分がいくらで売れているのか」というもの。井出さんが日々その数字を強く意識する理由はこんなところにあります。

「私に来ている仕事は、お客さまがNTTデータという会社を信頼して依頼されたもので、この期待値も、私個人の実力というより、会社のおかげで得られたものだと思うんです。実際、社内にも社外にも、私よりずっと能力の高いコンサルタントはたくさんいます。だからこそ、この数字を見て、どうすればそれにふさわしい価値、見合う価値を出せるのか考えるようにしていて。そのための付箋なんです」

こうして、若くから自分の価値と向き合う井出さん。そんな井出さんにも、この仕事に感じるやりがいがあるといいます。

「組織や人材開発の良さは、お客さまの課題を解決することが、いずれ自分の周りの人を幸せにできるかもしれないことです。お客さまの課題を聞いていると、自分の周囲でも同じ課題を抱えていることが多いんですよね。同期が同じことで悩んでいたな、とか。お客さまの課題が解決できれば、周りの人にもその経験を活かせるかもしれません」

2人の“先輩”の話を真剣に聞いていたのが、最年少の久保さんです。久保さんは2020年度の入社であり、まさにコロナ禍の最中に社会人のキャリアをスタートさせた一人。「業務はほとんどリモートで、お客さまや同僚社員と対面で会ったのも片手で数えるほどしかありません」とのこと。まさに、以前は考えられなかった若手社員の働き方を体験している状況です。

そんな久保さんは、自身のチャレンジについて「いまの仕事をきちんと進めるのに精一杯で、まだチャレンジという段階ではないですが…」といいつつ、自身が心がけていることを口にします。

career development_3-4.jpg(難しさを感じながらも、“深く考える”ことにやりがいを見出す、久保さん)

「まだまだ未熟でお客さまの期待に応えきれない部分もありますが、それでもいまのキャリアで自分に出せる価値は何か考えるようにしています。入社当時はお客さまの評価に100%応えたいと思っていましたが、現実的にそれはまだ難しい。それなら考え方を変えて、まずは自分の強い領域できちんと価値を提供する。他の部分は、メンバーの力を借りて補っていく。いまはそう考えるようにしていますね」

そんな久保さんは、この仕事のやりがいをどう感じているのでしょうか。その質問を投げると、こんな意見を口にしました。

「DXにおける人材や組織開発のコンサルティングは、組織一丸となった取り組みが必須であるため、経営層の方や部門長の方とお話しする機会が特に多くなります。3年目の私にとっては、どの方も目線が高く、レベルの高い提案が求められます。もちろん難しさもあるのですが、その分、自分に何ができるかを深く考えられます。そこにやりがいを感じていますね」

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「起業家のように企業で働く」には、社内のリソースを自由に使うこと

会社と社員の関係が大人と大人になる中で、「起業家のように企業で働く」ことが重要になるという考えもあります。これは、小杉俊哉氏の同名著書に書かれているもの。NTTデータでは、そういった未来を見据えて「企業が求める仕事」と「社員のやりたい仕事」のマッチングを事業戦略に掲げており、その中身はHRD Next2021-2022でも語られていました。

<小杉俊哉氏>
合同会社THS経営組織研究所 代表社員
慶応義塾大学・大学院 理工学研究科 特任教授
NEC、マッキンゼー、アップルコンピュータなどを経て、現職に至る。リーダーシップやキャリア開発の専門家

そこで今回3人に聞いてみたいのは、「起業家のように企業で働く」ことをどう感じているか。特にNTTデータのような大きなグループ企業ではどうなのでしょうか。この問いに対し、田端さんは、大きな企業だからこそ、リソースを使って起業家のように働きやすいのではといいます。

career development_3-5.jpg(自社にあるリソースの豊富さを実感し最大活用を考えるようになったのは“自責”の考え方に変わったから、と語る田端さん)

「それぞれの得意分野を持っている方が何万人といて、コミュニケーションを取ろうと思えばすぐにできます。それはたくさんのリソースを抱える企業の強みであり、この分野の人が欲しい、この勉強がしたいというときにすぐ話せる人が見つかるのは、むしろ起業家的な働き方をしやすいのではないでしょうか」

先ほど、田端さんが大学院に通い始めてから「自責になった」と話していましたが、自責の意識になってから「自分の会社にあるリソースの豊富さを実感し、それを活用する発想が強くなった」といいます。

田端さんの話をふまえて、NTTデータの社風や制度も、そういった働き方を後押ししていると考えるのが井出さんです。

「いろいろなタイミングで社員一人ひとりにやりたいことを聞くなど、個人の希望に寄り添ってくれる社風だと思いますね。それは正直、予想外でした(笑)。これだけの企業規模なのに、意外と自由なんだと。それなら、これだけある自社のリソースを使っていろいろ挑戦しないともったいないと思うようになりましたね」

そんな考えから、井出さんが実際に行ったことがあります。それは、みずから他部門に出向いて、業務を手伝うこと。もちろん、自分の担当するプロジェクトや部門に支障の出ない範囲で。彼女の表現を借りれば「社内バイト」だといいます。

「それをきっかけに、同じ法人の別事業部で社内ビジネスコンテストがあると聞き、他部門のメンバーとアイデアを練って応募したこともありました。社員がやりたいと思えば、組織をまたいでやらせてもらえる環境や制度が整っていると思います」

career development_3-6.jpg(“これだけの規模の会社なのに、自由がある”、“自社のリソースを活かして、チャレンジしたい”、と思うようになった井出さん)

社員が大人になるだけでなく、会社も社員を大人と見て、それに合わせた社風や制度を用意する。それが起業家のように社員が働く要素なのかもしれません。

久保さんはキャリアの違いから「私の場合、起業家のように働くよりも、いまある業務をしっかりとやりきることが最優先」と、自分の立ち位置を確かめます。ただし、今後キャリアの経験を積んだ際には「そういったリソースを使っていくことが大事だと思いました」と先を見据えました。 

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「人材データをキャリア開発に活かす」という、アセスメントの活用方法

企業のキャリア開発においては、アセスメントなどによる社員一人ひとりの人材データを活用するケースも増えています。プロファイルズでも、PXTとキャリア学習を組み合わせた「キャリア開発とPXT」という学習コンテンツを展開。その導入が進んでいます。

career development_3-7.jpg(働く人のキャリア形成を支援するワークブック「キャリア開発とPXT」)

そこで3人に聞きたいのは、こういった個別の人材データを生かしたキャリア開発の可能性です。NTTデータでもPXTのアセスメントを導入済み。その中で、一人一人の傾向や特性をデータ化する意味をどう感じているのでしょうか。

そんな問いに対して、井出さんはこんな考えを口にします。

「こういったアセスメントは、そのアセスメントの結果と自分の意識のギャップを言語化する中で効果が生まれると思います。自分ではこういう特性があると思っていても、PXTではまったく違う結果になることもある。そのときに、なぜギャップが生まれたのか、自分で考えて言葉にしてみる。たとえば、自分はこんな要素があるからこのスコアになったのかもと咀嚼する。そうやって自己理解を深めることで、キャリア開発に生きると感じています」

田端さんも、アセスメントは「結果がすべて」ではなく、それをどう自分が解釈・活用するかが重要だと考えています。

「アセスメントの結果が絶対評価ではないですし、逆にその評価を手がかりに、じゃあ自分が目指すところへ行くには何を伸ばせばいいのか考えるべきですよね。むしろ、自分の立ち位置を知れるので、目指すキャリアから遠回りすることを避けられるかもしれません。もしくは、自分の主観で進んでいると、本当にそれで合っているのか不安になるのですが、その不安を払拭する客観的データとしても大切かなと」

さらに田端さんは、こういった人材データが、長期で見たキャリア開発だけでなく、直近の仕事でも有効活用できると付け加えます。

「たとえば、アセスメントで『客観性が直感より』という結果が出たなら、何かを判断するときに、同じアセスメントで客観性指標が自分とは異なる上司にあえて意見をもらうことで、自分のチャレンジ領域をカバーできますよね。苦手な部分を他者によって戦略的に担保できます。そういうメリットもあると思っています」

career development_3-8.jpg

(出典:「キャリア開発とPXT」)

さらに久保さんは、自分の本音を話しつつ、アセスメントがもたらすメリットを語ってくれました。

「私は、自分で勝手に理想を高く持ちすぎて、その結果、自分で苦しんでしまうタイプで(笑)。ただ、PXTのようなアセスメントは、どうして自分が理想に届かないのか、何が必要なのかを気づく機会になっています。理想に届かないことをただ苦しむよりも、『理想までの距離感を埋めるにはこれが必要なんだ』と、頭の中で整理できるというか」

career development_3-9.jpg(『理想までの距離感』をアセスメントを通じて考えられるようになったと語る、久保さん)

その結果、自分が何をすべきかのヒントが得られるとのこと。また「自分のチャレンジを見つめるだけでなく、いまできていることや長所に気づける面もある」といいます。

「他の方に自分を評価していただくことも大切ですが、その場合は、どうしてもその人のバイアスがかかってしまいますよね。なので、感情というバイアスが入らず、フラットに自分を知れるデータも大切にしたいと思います」

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必要だが数値化しにくい「社会的スキル」の捉え方

キャリアや働き方についてさまざまに伺ったこの取材。年次がバラバラの3人ですが、同じ案件をいくつも担当するなど、普段からチームとして仕事をしています。この取材の中でも、そんな3人の関係性を感じさせるシーンがありました。

 

それは、近年注目される「社会的スキル」について質問したときのこと。社会的スキルとは、コミュニケーション能力や気遣う能力など、他者と交わり、共に生活するために必要な能力。キャリア開発でもこの能力が重要と言われています。

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(出典:The future of work after COVID-19をHRDグループにて編集)

そんな社会的スキルについて尋ねたときのことでした。「社会的スキルの大切さは、自分が仕事をしていてもすごく感じます」と話したのは井出さん。どれだけ細かく計画した仕事でも「その仕事を誰かに振るときに『これやって!』では、振られた側も本気で取り組まないですよね」とのこと。

自分が頑張るだけでなく、他者の本気を引き出すことが社会的スキルであり、それは仕事に必要不可欠だといいます。「組織を良い状態にするためにも、社会的スキルは重要かもしれません」と付け加えます。

その話を聞いた久保さんは、社会的スキルの必要性を理解しながらも「こういったスキルは定量的に測ることができないので、自分がどのレベルにいるかわかりにくいですよね」と、率直な考えを口にしました。

ただ、そんな久保さんの先輩として一緒に仕事をしてきた田端さんは「久保さんはいろんな案件を通して確実に社会的スキルを上げているので大丈夫だよ」と伝えます。

「たとえばお客様に何かを提案するときに、ストレートにそのまま伝えるのでなく、どういえば納得感が生まれるか、お客さまに届くかを変換するのも社会的スキルだと思います。久保さんはプロジェクトを通して確かにそれを学んでいますし、着実に伸びていると思います」

社会的スキルは数値化しにくいものだからこそ、このやりとりのように、周りの上司や先輩社員がきちんとその成長を口に出して伝えることが必要なのかもしれません。

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社員の自律を生み出す「will」や「自責」の意識はどう芽生えるか

若手3人の視点で「働き方の未来図」を展望した今回。最後に、田端さんが取材中に口にしたこんな言葉を載せたいと思います。

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「自分が何をやりたいかというwillや、自責の意識は、最終的には自分の中から湧き出るものだと思います。ただ、その土台になるのは、さまざまな人から受けた影響ではないかなと。だからこそ、いろいろな人とやりとりし、そこに人材データも組み合わせて、考える。その両立が大切なのかもしれません」

会社と社員が大人と大人の関係になる、社員が自律していく未来。その流れの中で、3人が語ったキャリア観や日々のアクションは、働き方の未来図を構成する要素となります。

career development_3-12.jpg
取材を終えた3人の笑顔。働き方の未来がみえた瞬間でした。

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